アカデミー賞を受賞した『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』(原題:Little Women) がようやく日本で公開されました!過去に何度も映画化やドラマ化されてきた作品ですが、今回はどのような作品になっているのでしょうか。あらすじやキャストについてご紹介していきます。
- 2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のあらすじを簡単にご紹介 ※ネタバレあり
- 2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の登場人物をチェック!
- 2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のキャスト紹介① 次女ジョーを演じるのはシアーシャ・ローナン
- 2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』 のキャスト紹介② 四女エイミーを演じるのはフローレンス・ピュー
- 2020年公開 映画「ストーリー・オブ・マイライフ/私の若草物語』の キャスト紹介③ 三女ベスを演じるのはエリザ・スカンレン
- 2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/私の若草物語』の キャスト紹介④ 長女メグを演じるのはエマ・ワトソン
2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のあらすじを簡単にご紹介 ※ネタバレあり
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の原作はルイーザ・メイ・オルコットの『若草物語』。過去に何度も映画やドラマ化されました。日本でも『愛の若草物語』というタイトルでアニメ化もされたこともあるんですよね。いやぁ、懐かしいな…って言ったら年がバレますね。それにしてもなんで今回こんな長ったらしい邦題が付いたんでしょうか。過去の作品と区別するなら原題のLittle Womenを使ったほうがよかったんじゃないの?と思います。冒頭からタイトルへの突っ込みで失礼しました。
原作『若草物語』には3つの続編が出版されており、全4部作の作品となります。物語の舞台はアメリカマサチューセッツ州。1860年代の南北戦争の時代から始まります。四姉妹の父が黒人奴隷解放のため北軍の従軍牧師となり出征し、男手のいなくなったマーチ家の暮らしぶりが描かれた作品です。今回、この映画では、父が帰還し姉妹が実家を離れた後、作家志望である次女のジョーが過去を振り返る形で物語が進んでいきます。
主人公ジョーはローリーという男性を愛しながらも自分らしく生きるために彼からのプロポーズを断ります。結婚、キャリア、自分らしさなど現代の女性にも共通する問題に、4姉妹がどう立ち向かっていくのか。今までの若草物語より、ジョーをを中心として、さらに女性の生き方が掘り下げて描かれており、共感できるところが多いのが今回の作品の特徴です。19世紀の話ですから、社会も価値観も今と全然違っていたのは容易に想像できますが、現代に生きる女性にも驚くほど共通する生き方や悩みが描かれていて、感情移入してしまうこと間違いなしです。監督はグレタ・ガーウィグ。前作『レディー・バード』では多くの部門でアカデミー賞にノミネートされていたにも関わらず、受賞できなかったことで「女性だから受賞できなかった」と言われていました。この作品では見事衣装デザイン賞を受賞!衣装も見どころの一つですね。(監督賞が受賞とならず残念!)
2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の登場人物をチェック!
この物語で面白いなぁと思うのは、同じ環境で育ってきた四姉妹がそれぞれ違う価値観を持って人生を選択していくことです。そして現代にも共通する悩みにそれぞれ立ち向かっていく姿に共感できます。
次女 ジョー
作家志望で女性の社会進出を強く望んでいる次女ジョー。情熱的でまっすぐな性格。自立心が強く、しっかりと自分の考えを持っています。人にコントロールされた人生を生きるのではなく、自分で考え、選ぶ強さを持っている女性です。すごく現代的というか私が一番共感できるキャラクターです。見ているだけですごくパワーをくれる、そんな女性だと思います。
四女 エイミー
自分を輝かせるために迷いがなく貪欲。頑固者でジョーとは喧嘩が絶えないのは四女エイミーです。ジョーとはぶつかってばかりいますが、いがみ合っているのではなく、いいライバルという感じです。今で言う「セルフプロデュースが上手」な女性ですね。現代だったらSNSのインフルエンサーになっていそうなタイプです。
三女 ベス
病弱ながらもいつも人助けすることを考えている心優しい三女ベス。限られた時間と生活の中で、繊細さと同時に内に秘めた強さを見せてくれます。このコロナ禍において自分に都合のいいことばかり考えるのではなく、利他主義であることがとても大切だと感じている毎日ですが、ベスはそういう意味でもお手本にできますね。
長女 メグ
愛する人と結婚することこそが一番の幸せ!と信じているメグです。そんな幸せな結婚をしても、たとえ結婚相手が理想の相手だったとしても、誰でも「これで良かったの?」と考えてしまうことがあるのではないでしょうか。穏やかで幸せな毎日でも、それを維持するのは実はとても大変で努力が必要なんだなと思います。見ている人にとても考えさせてくれるキャラクターだなと思います。
ローリー
マーチ家の隣人で資産家でもあるローレンス家の⼀⼈息⼦。飾らない性格でジョーとはソウルメイトのような存在です。相思相愛のジョーにプロポーズもするも、「自分の生き方に結婚は合わない」と断られてしまいます。演じるのはティモシー・シャラメ。ちょっとミステリアスな顔立ちというか、めちゃくちゃかっこいいですよねー。
ティモシーシャラメについてはこちらもどうぞ ⇒ ティモシー・シャラメの出演映画は何?身長、髪型、私服、恋人は?
4姉妹の母
ローラ・ダーン演じる4姉妹のお母さんは優しく、愛情豊かな女性です。この時代において「あなたらしく生きればいい」と娘たちを後押ししてくれるところに、ものすごい強さを感じました。
マーチおばさん
とても厳しい4姉妹の叔母を演じるのはメリル・ストリープ。大好きです!偏屈な役、似合いますねー。本当にカメレオン女優だなぁと思います。「お金持ちだから結婚しなくてもいい」と言い切っちゃうマーチおばさんが「超かっこえぇ!」と思ったのは私だけでしょうか。
2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のキャスト紹介① 次女ジョーを演じるのはシアーシャ・ローナン
次女ジョー役のシアーシャ・ローナンは25歳にして3度もアカデミー賞にノミネートされているほどの実力派。私が初めて見たのは映画『ラブリー・ボーン』でした。とっても目の色がきれいな女優さんですよね。ラブリー・ボーンの時はちょっと芋臭い感じがしていましたが、すごい素敵な大人の女性になっていてびっくりです。グレタ・ガーウィグ監督はジョーのキャスティングについて
劇中に出てくるどの女の子よりもジョーがモダンであるべきだと感じていた。動き方はもちろん、彼女の声や話し方には現代的なリラックス感があるの」
と言っています。確かに、強くてパワフルなジョーを演じているのに、どこか人を安心させる雰囲気もあって、それはシアーシャの持つものから来ているんだろうなと思います。
最近は大人っぽさが出てきましたね。
シアーシャ・ローナンについて、さらに詳しくはこちらをご覧ください。⇒ シアーシャ・ローナン、天才と呼ばれる子役時代の映画から現在まで
2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』 のキャスト紹介② 四女エイミーを演じるのはフローレンス・ピュー
この4姉妹に共通していることは「自分を大切にすること」。エイミーもまたジョーとは違う形で自分の道を突き進んでいきます。欲望を隠さず、周りからの批判されても自分のやり方を貫き通す。フローレンス自身も似たようなところがあるのかもしれません。以前のインタビューでもこのように言っていました。
「私は、徹底的に甘やかされたキャラクターが、本当に大好きなの」と、彼女は打ち明ける。「だってそういう人たちは思っていることを表現してくれるから。エイミーは、言いたいと思ったことは何でも言うタイプ。気を使ったりしない」と言って、彼女は笑う。「だからもちろん、彼女を演じることになって、大喜びだった」
彼女自身子供のころから目立つことが好きで、人前に立って見ている人を喜ばせるのが大好きな子だったそうです。
すごく意志の強そうな顔立ちのフローレンスにエイミーの役はぴったりだと思いました。
2020年公開 映画「ストーリー・オブ・マイライフ/私の若草物語』の キャスト紹介③ 三女ベスを演じるのはエリザ・スカンレン
原作では亡くならないのに、映画化された多くの作品では病気で亡くなってしまう三女ベス。この作品でも彼女は亡くなってしまいます。「命は限りある物」ということを考えさせられる役どころです。エリザ・スカンレンはベスのことを
「姉妹たちと比べるとシャイだけど、静かなエネルギーとパワーを持っている」
と言っています。病弱なため、パーティーではダンスもしないで大好きなピアノを弾いているわけですが、ピアノを弾くのも結構体力要りますよね。元気になってほしかったな。若草物語の公式HPではエリザ・スカンレンと書かれていますが、イライザ・スキャンレンと表記されることもあるこの女優さんはオーストラリア出身だそうです。新作「babyteeth」では両親の心配をよそに麻薬の売人に恋をしてしまう病気の女の子を演じているのですが、ベスとのギャップがすごいです。日本で公開になるかはわかりませんが、面白そうな作品です。
HBOのドラマ『KIZU-傷-』にも出演しています。
2020年公開 映画『ストーリー・オブ・マイライフ/私の若草物語』の キャスト紹介④ 長女メグを演じるのはエマ・ワトソン
「結婚こそが女性の幸せ」と考える長女メグを演じるのはエマ・ワトソン。
エマ・ワトソンと言えばフェミニストとして有名ですね。メグとは正反対の考え方をするメグの役を、どうしてエマが引き受けたのか。とっても気になっていたのですが、エマは
「わたしにとって重要だったのは、母親や妻になりたいという彼女の願望はフェミニストとしての選択だったということ。フェミニストになるためには結婚に反発しなくてはいけない、という考え方もあるけれど、結婚こそメグが一番欲していたものなの。メグが結婚式の日に、ジョーに『あなたの夢と違うからって、わたしの夢が重要じゃないわけではないのよ』と言うようにね」
と言っています。なるほどー。ジョーとは反対の「結婚する」という選択をして、一人の人間としての幸せを考えたということですね。当初はこの役に『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーンの起用が検討されていたらしいですが、エマ・ストーンのスケジュールの都合でエマ・ワトソンになったとか。この二人、何度かそういう話が持ち上がっていますよね。そんなにキャラというかイメージが被っているようには思えないんですが。でもこの作品ではエマ・ワトソンの柔らかく、かつ強さを感じさせる雰囲気が合っていると思います。「共演者との不仲により映画のプレスツアーを拒否なんて」話もあって、ちょっと気難しそうな一面もありますが、そういうところもメグのキャラとシンクロしていていいですね。
いかがでしたか?
女性の活躍が目立つ映画ですが、本当のところは女性も男性もなくともに未来を築きあげましょうという強いメッセージを感じます。ぜひ男性にも見てもらいたい映画です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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